2013年07月31日

サバイバルゲーム怪談

ネットより拝借。
(読みやすく直してみます)



それは5年前の夏、7月の話。

当時、自分はサバイバルゲームにハマってた。
知らない方の為に解説すると、おもちゃの空気銃を撃ち合う陣取り合戦みたいなもの。
自分は夜戦が専門で、よく河原で十数人が集合して夜戦に行っていた。

夜戦はサイレントスタートが主流で時計を合わせをするから覚えている。
確か深夜1時少し前だったはず。
とあるゲームで自分はフラッグのディフェンスを引き受け、後方の藪に身を潜めて待ち伏せしていた。
その時のゲームは優勢で、他のメンバーは自分からは離れたところで銃撃戦に興じていた。
はっきり言ってヒマなのだが、奇襲の可能性もあるので気は抜けない。

河原ということで月明かり以外に照明もなく、あたりは真っ暗。
気配を殺してあたりを警戒していると、
50mほど先の藪から人の上半身が出ているのに気がついた。


白っぽい半袖の服を着た女性っぽい人影が自分の方を見てた。


エアガンとは言え、それなりに威力はある、顔や眼に当たれば大怪我をすることもある。
だからゲーム中に部外者が入ってきた場合、すぐにゲームをストップするキマリになってた。
俺はすぐに「人がいまーす!中止!中止でーす!!」と叫んだ。
前線のあたりでも「中止ー」「中止だってよ」と叫び声がする。
自分はその人に事情を言おうと思い、藪の方へ駆け出した。


女の人はじっとこっちを見てた。


「すいません」と声をかけようとしたとき、女の人はすーっと動いて、森の中に入って行った。
「あちゃ~恐がらせた?」と思い追って森のほうへ向かったが、探しても見当たらない。
他のメンバーも集まってきてので事情を話し、
皆で10分以上も探したんだがどうしても見つからない。
ふと自分が見たものが恐くなってきてた。


『何で夜中の12時過ぎに女がこんな所を歩いてるんだ?』
『だいたい、あそこはフィールドを横切ってしか行けないよな?』
『誰も気づかなかったのか?』
結局、探しても見つからないので、自分の見間違いという事でゲームは再開された。


自分はまたディフェンス。
今回は劣勢、開始から10分後には銃声がかなり近くになっていた。
自分は地面に伏せたまま銃をしっかり構え、いつでも撃てるように照準器ごしに人のいるあたりを睨んでた。
『見られてる?』
『気のせいじゃないよね?見られてるよね』
そう思い銃口をそのままに周りを見渡してみた。


真っ暗闇の中、3メートルくらい先の地面に、女の首が生えてた。

さっきの女の人だと直ぐに判った。
色白の顔。
普通じゃ考えられないぐらい口が「がばーっ」と開いてて凄い笑い顔。
声は聞こえないけど顔をヒクヒクさせて笑ってた。
・・・確かに笑ってた。


そして自分を凝視していた。


その首は地面の上を『ざ、ざ、ざー』と音を立てて近づいてきた。
本当にパニック状態だった。
そのせいで伏せたまま体が動かない、あまりの恐怖で悲鳴も出ない。
そんな中で女の首とにらみ合ってた。
女の首が50cm位まで近づいてきたところで、やっと体が起こせた。
しかし足に力が入らない、腰が抜けて立てなかった。
正しいか、正しくないか何て判断出来ない、自分はその顔を撃った。


とたんに女の顔が凄い恐い顔になって上目遣いに俺を睨んだ。
すーっと消えた。


その後はゲームどころじゃなかった。
俺は体調が悪いと言って休憩所でライトとラジオをつけてじっとしてた。
自分が見たものについては誰にも言わなかった。


帰り道、車に乗せてくれた友人にだけそのことを話した。
その友人は意外なことに「・・・お前も?」と言った。
そいつの場合は、エアガンにつけたスコープを覗くたびに視界いっぱいに女の顔が見えていたらしい。


それから、あのフィールドでのゲームにはどうしても参加できなくなった。



サバイバルゲーム怪談





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Posted by スィグ  at 21:37 │Comments(2)サバゲ怪談話

この記事へのコメント
どこかで聞いたことがあるような( ゚д゚)
Posted by さぶきち at 2013年07月31日 21:58
>さぶきちさん
はい。ネットより拝借しましたから読んだ方はいると思います♪
風物詩ですよ。風物詩。
Posted by スィグスィグ at 2013年07月31日 22:02
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